文法を学習する意味、正しく理解できていますか?
英語の文法問題に対応するため…ということはもちろんのこと、英文を読解するためにも英文法の力を高めておくことは必須条件となっています。
基本的な単語力と英文法力がなければ、MARCHはおろか日東駒専の合格も危ういと思ってください。今回は、そんな危機を脱するべく、大学受験における英文法書の勉強法を紹介していきたいと思います。
ご紹介する勉強法を活用すればあなたは、あの分厚いVintageやネクステ、アップグレードなどの参考書を1週間で完全マスターすることが出来ます。
まとめの章では、動画での解説もあるので、何度も読み返して自分の勉強法に取り入れてみてください。
最初は文法・語法だけやる
これはかなり大事なことです。
文法・語法セクションだけをマスターすることをまずはゴールとしてください。全部一気にやろうなどと考えないことが重要です。
理由は2つあります。
1つは、まず入試で問われたり、英文を読む上で重要になってくる部分の9割が、文法と語法だということです。入試頻出から勉強しておくことが効率的だということはあなたも理解しているはずです。したがって、一番成績上昇に直結する分野から勉強していきます。
2つ目の理由としては復習回数を上げ、記憶の定着度を上げるためです。
僕の使用している英文法のオススメ参考書はVintageという参考書で、文法・語法・イディオム・会話表現・ボキャブラリー・発音・アクセントというセクションに分かれています。
初めから勉強していって、発音・アクセントのセクションまで学習した頃には、文法のセクション内容を綺麗さっぱり忘れてしまっている…。
あるあるですよね。
エビングハウスの忘却曲線によると、人の記憶は20分後に42%喪失するとも言われています。復習の頻度を高めるためにも、最初は沢山をやろうとはしないでください。
出来うる範囲のものを覚えていくことが大切です。
答えの根拠を説明する
問題の答えを覚えていてもまるで無意味です。
問題の選択肢が合っている理由と、間違っている理由とを、誰が聞いても分かるように教えられるくらい、あなたの理解度を上げておく必要があります。
問題をこなす時も「〜な理由で○番が正解、その他は・・・という理由で不正解」と口に出しながら解答していくと非常に頭にも残りやすく、実践的に覚えることが出来ます。
多くの受験生は答えを覚えているだけで出来た気になっているため、問題を応用して出題されたりすると途端に解答出来ません。
本当の意味での理解を目指しましょう。
マクロ⇒ミクロの順に共通法則を見つける
これはまとめの章における動画でも解説はしていますが、例を挙げるのが一番簡単です。今回は仮定法という文法を例に挙げて、共通法則を説明します。
マクロな共通法則
仮定法の全体を通しての共通法則
仮定法は基本的に “If節,主節.” または “主節 If節.” という形式を取ります。
訳としては「もしも〜ならば、・・・だろう」が基本。
これを文型で説明すると “If S’ V’ 〜, S 助動詞 V原形 ・・・.” または “S 助動詞 V原形 ・・・ If S’ V’ 〜.” という形式です。Ifが前にある時はカンマで区切るのがポイントですね。
仮定法はV’と助動詞がどんな時制なのかで、その役割が基本的に仮定法過去・過去完了・未来のどれかに決まります。(今回は仮定法未来以降の詳しい解説までは割愛させていただきます。)
そして、仮定法過去の訳は現在形、仮定法過去完了の訳は過去形、仮定法未来の訳は未来という風にして法則が存在しているのです。
ミクロな共通法則
A (仮定法過去)とB(仮定法過去完了)の共通法則
A:V’が過去形なら助動詞も過去形になり、訳は現在形になります。これを仮定法過去と呼びます。
例文: This computer would be perfect if it were a little lighter.
アンダーラインに注目してくださいwereとwouldの時制は「過去形」で統一されています。
訳:「もしも、このコンピュータが少し軽いなら、このコンピュータは完璧であるだろう。
アンダーラインの訳に着目してみてください。現在形の訳になっていることがわかるでしょうか。
B:V’が過去完了形なら助動詞も過去完了形になり、訳は過去形になります。これを仮定法過去完了と呼びます。
例文: This computer would have been perfect if it had been a little lighter.
アンダーラインに注目してくださいwould have beenとhad beenの時制は「過去完了形」で統一されています。
(※would have beenに関してこれを現在完了形と勘違いする受験生がいますが、違います。これはwoudの影響で動詞が原形にならざるを得ないためにhave beenの形を取っています。)
訳:「もしも、このコンピュータが少し軽かったなら、このコンピュータは完璧だっただろう。
アンダーラインの訳に着目してみてください。過去形の訳になっていることがわかるでしょうか。
ついでに、AとBを組み合わせたAB混在型もあるので、その説明もしておきます。
If you had taken my advice at that time, you would be more successful now.
(もしも、あの時あなたが私の忠告を聞いていたならば、あなたは今よりもっと成功しているだろうに。)
もうワンパターンですね。過去完了形の英文になっているif節が過去形の訳になり、過去形の英文になっている主節が現在の訳になっています。共通法則を見つけてしまえば、全てが繋がって見えるのです。
まとめ
このようにして、共通法則を見つけて覚えることによって、1つの知識から芋づる式で他の文法知識が湧いて来るようになるので、記憶の定着度が格段に上がります。
この視点で理解を深めていきましょう。
95%アウトプット勉強法を使う
理解して学んできたことを頭に深く記憶するためにもアウトプット重視の勉強をしましょう。勉強が不得意な受験生はインプット重視での勉強になりがちです。
解説を読むこと、授業を聞くこと、ノートを取ること、記憶するために何度もノートに書きなぐる行為、これらは全てインプット学習です。視覚で情報を捉え、記憶する方法がインプット学習だと表現すれば分かりやすいかと思います。
しかし、試験で問われる力は知識を取り入れる力ではなく、知識を素早く 脳から取り出す力です。知識を取り出す力を育てるのはインプットではありません。アウトプットです。
そこで、赤本先生平島は95%アウトプット勉強法を提唱しています。それは視覚に頼らない勉強法です。
ダラダラ解説を読んだり、覚えようとして教材を見つめていても、頭には何も入ってきません。とにかく、見て覚える時間を最小限(5%以内)にし、何も見ないで頭から知識をはき出す時間を増やしましょう。
文法書で言えば、1問目の解説を読んで理解したら、早速解答解説を見ずに理解したその問題を解説できるのかどうかを試すのです。
実際のやり方は、記事最後にあるまとめの章にて動画で紹介しています。是非参考にしてみてください。
後から関連事項に手を付ける
文法問題集には関連知識というのが存在します。Vintageで言えば、整理して覚えるという部分です。これは後回しにしましょう。
最終的には取り組むのですが、全部覚えながら進めていては時間がかかり過ぎてしまい、文法・語法を一周するまでに途方も無い時間が掛かってしまいます。
それを防ぐためにも、ある程度文法・語法の各問題の解説が何も見なくてもできるようになってきたなというレベルになってから暗記の作業に着手しましょう。
20分に一度復習をする
最後に大事になってくるのが、何と言っても復習です。先ほども述べましたが、エビングハウスの忘却曲線によると人の記憶は20分後に42%喪失するとも言われています。
20分〜1時間に一回は自分の記憶の定着度の状況に合わせて、なんども同じところを復習しながら勉強していきましょう。
復習はすればするほど早く思い出せるようになるため、時間短縮には一番効果的です。成果の上がらない受験生ほど、復習している暇なんてないと口にしますが、赤本先生平島からすると、復習していないから進みが悪いのだと考えます。
反復勉強を徹底しましょう!
さて、ここまで読んでくれた貴方に朗報です。
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まとめ
ここまで説明してきたことを動画で解説しています。是非参考にしてみてください。
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